2021春,四季彩,花日記合同作品展

ご挨拶:2021春 春日井植物画同好会作品展

コロナ禍がおさまらない中、リアルなイベント・展示会を避け、ここに会員の皆様の新作を展示します。閉じこもり気味の生活が続きますが、描くことを継続されている方それぞれの上達ぶりを実感します。春日井植物画同好会員の参加希望者氏名の五十音順に掲載しました。作者のひとことに追記したコメントは講師の雑感です。ご高覧いただきますようお願い申し上げます。

パフィオフィディルム Mikawa Legacy:小池昇司(講師)

気になっていたパフィオ、地元三河の地名が付いた種を年末に東海市の太陽園芸さんの温室で見つけた。交配種はHamana Soul x Tsukuba Lemon。迫力ある花サイズ、フェロモンみたいな妖艶な濃い黄色が特徴的です。咲き始めはグリーンで徐々に黄色が濃くなっていくようです。艶めかしい多くの黄色味の彩色が課題でした。鉛筆スケッチの色を見せないために花は黄色系の絵具でスケッチしました。根は赤茶色の産毛を帯びています。描いた後は育てています。

ハゲイトウ:足立順子

鮮やかな三色の葉や曲がりくねった葉の裏表の塗り分けがむずかしかったです。
【コメント】赤黄緑のトリコロール配色が晩夏に映えて、足立さんが描きたくなる気持ちは同感です。下向きの葉の曲がりにより回転の動きを演出。左右対称構図ですが、下部の左右に花の拡大図と花房を配して安定感を出しています。いつも情熱的な作品を描かれ、気力あるチャレンジが楽しみです。

アブラナ ”なの花畑”:伊藤照子

私のふるさとであるびわ湖の周辺では昭和30年代まで水田の裏作として菜種油を採るためにアブラナが栽培されていました。どこまでもどこまでも続く黄色い菜の花畑の夕暮れ…。遠い昔の想い出の光景です。原産地は地中海沿岸。漢代の中国に渡り、日本では弥生時代から栽培されている。
【コメント】♬入日薄れ~・・・におい淡し♪、のおぼろ月夜。瞼に浮かぶ少女時代の故郷を追憶しながら絵にされた照子さんらしい質素な雰囲気が出ています。昭和のThe way we ware♫ですね。S字状の茎が絵に動きを出しました。

ツユクサ:伊藤美代子

家の前の空地に咲いてたブルーの花びらと黄色のシベのかわいらしさに惹かれて描いてみました。
【コメント】スッキリ&シンプルさが好感。ご自分の求める画風が実現できるようになられたと感じております。彩色プロセスを自在にコントロールできるようになられた。プロセスが変われば結果の出来栄えが変わります。力ずくで描くのではなく、彩色プロセスをコントロールできるようになられた。濁りの無い色を薄く控えめに塗り重ねることにより清楚な感じに仕上がりました。

ガマズミ:稲田善和

秋の夕日に映えた真っ赤な宝石のような実。「ガマズミ」というやぼったい名前からは想像できない輝く赤である。山中で飢餓になった猟師がこの実を食べて命をつないだとされることから、神から授かった実「神の実」がなまって「ガマズミ」になったと伝えられる。だから「愛は死より強し」。「ガマズミ」の実は愛の結晶であろう。この朱を含んだ赤をいかに透明水彩絵具で表現するかが課題であった。
【コメント】いつも自宅に生きる身近で思い入れのあるモチーフに直球で取り組まれ格調高い作品を描かれます。現物をよく観察して細部もていねいに汚れの少ないスケッチをされます。その前半のスケッチを的確に行うことで、後半の彩色プロセスが成功するのです。

クズ:臼井啓子

四方八方に蔓を延ばし、土手一帯を覆ってしまうほどの生命力はすごい!!。でも、花はきれいですね。
【コメント】そうですよね。晩夏に旅行をしていると日本中を覆ってしまうほどの車窓のクズに同感します。花の色に惹かれて描く方が多い植物です。蔓を使い動きのある構図を創るのは楽しいです。分解した花、若い豆鞘を配して絵が安定しました。

ギボウシ:大矢直美

花をバックに葉を大きく置いたが、葉の様子(表情)が上手く表せなかった。
【コメント】画用紙に入りきらないモチーフを描く時の楽しみは、花、根、葉や茎、分解したパーツなどを再構成、組み合わせて、新たな絵画の価値を創り出すことです。組合せの自由度が無数にあるので、試行錯誤しながら気に入った構成を発見する楽しさを体験されました。

シモクレン:岡田久枝

我が家のモクレン。花が大きいので苦手ですが挑戦しました。多数の雄しべが大変でした。気長に描き、長くかかりましたが諦めずに描き、手直し数回。やっと出来上がり、ホットしています。
【コメント】
下部後方から正面を見せるおもしろい構図にされました。くじけず、我慢強く、落ち込まず、笑顔明るく取り組まれることに感謝します。広いツルっとした面積を彩色する場合は大きめの筆を使うことにも慣れましょう。

睡蓮:沖 桃子

モネ好きということで睡蓮を育てはじめて10年余り。なかなか花をつけてくれず、ようやくここ2年程前から咲くように。最も描きたかった睡蓮に挑戦したものの、難しく、思うように描けませんでしたが、来年も咲いてくれたらモネのように連作もいいかなと思っています。
【コメント】自然の光を再現する新しい表現方法を追求、風景画を革新したクロード・モネ、浮世絵の影響を受けているといわれる。今年5/29~9/10、東京の美術館でモネ展あり、楽しみです。
1年目で大作に挑戦されました。放射状の葉脈の広がりを正確に描くこと、大粒の水滴表現、黄色花弁の質感、水面など難題に取り組まれました。

ホトトギス:菊地秀子

秋になると庭に咲くホトトギス。地味な花ですが、ジッと見つめるとその艶やかさと絶妙な花形に驚かされます。再度挑戦したい花です。
【コメント】ご自分の思い入れのあるモチーフに苦戦しつつ取り組まれ、この1年でレベルアップされました。
 3つの花の雄しべと雌しべの活性状況がずれているところが描かれています。自株内での交配を避けようとする生物多様性維持の仕組みの一つです。このように、植物が生き残るための仕組みを絵の中に表現することも植物画の要素です。

壁飾り:國定泰子

ウォークのたびに採取した植物で作った壁飾りです。月日が経ち色褪せ、我が家の色になりました。捨てる? 捨てない? 結局、画材として蘇らせ、二回愉しむことができました。
【コメント】散歩の時、路傍の草を愛おしく思うのは植物画家の習性です。真似のできない緻密さ、繊細さ、おめでたさ!。メルカリ、Yahoo!オークションなどに「現物、絵、俳句」等をセットにして出品したらいけてるよ。価値ある1品でしょう。
この画風シリーズを継続してシリーズ化して植物画の新たな境地を開かれますよう期待します。

グラジオラス:佐藤加代子

紫色のグラジオラスを初めて見ました。つぼみから花が開いた時には心が踊りました。
【コメント】ご自分の意思を持ちながらコツコツと取り組まれ、この1年でレベルアップされました。紫色のエレガント(優雅)さは同感です。細長いモチーフを上半身と下半身に分けて並べる構図の工夫がなされています。茎の切断面を描くことにより植物画になりました。花の並びがS字状にうねって昇る配置がオシャレだと感じます。

エケベリアファンクイーン:佐藤仁子

多肉植物の葉の厚み感と粉吹き感を出す彩色がテーマでした。
【コメント】粉吹き感が良く描けました。年末にカキのブルームの彩色法で述べましたように、このようなモチーフの彩色では、葉表面の粉の色を見極めることが大切です。青っぽい粉、ピンクっぽい粉、グリーンっぽい粉などに気づきましょう。先ず、粉色で薄く下塗りします。次に、ドライブラシなどで粉を塗り残しながら細かい質感を置いていきます。葉の厚みは縁の陰付けにより表現します。

スイートピー:高橋千ひろ

コロナ禍の中、やさしい色とフリルのような花びらに癒されました。
【コメント】
厚みの無い薄い花弁、凹凸立体面形状の花弁を彩色で表現するには、曲線と色の濃淡を組み合わせて駆使します。いきなり本番を描く前に、1個の花、1枚の花弁の彩色で試行錯誤して彩色要領を身に着けるとよいです。私も毎年スイートピーを描くことにしております。ムラムラするイメージで自分らしさを出したいな、っと。

リーガスベゴニア:寺井秀子

華やかさと幾重にも重なった花びら。花いっぱい葉いっぱいの見た目はゴージャス。でもその分、絵を描くのが大変でした。
【コメント】いつも難テーマに取り組まれる素晴らしさ。丁寧&力強いタッチ、且つ素直に表現されます。ピンクは周囲の色の影響を受けやすいので、花の陰影色や周囲の色相がピンクを邪魔しないように細心の注意が払われています。下葉が無彩色のグレーであるのもその配慮からです。

ローゼル:等々力三枝子

実のように見える赤いガクはハイビスカスティーやジャムなどの原料とされる。ジャムはおいしかったです。ユニークな形に惹かれて描きましたが、赤い色がなかなか実物に近づかず苦労しました。
【コメント】果肉の彩色に苦労されたようです。果実は凹凸あるツルツル表面を持ち、小さいたくさんの光沢の間の果肉内部に種子が透けて見える。絵具としてアリザリンクリムソンも使うと表現しやすいです。このような難しい彩色を行う時には、事前に1個の果実でトレーニングしてみて課題を克服するとよいです。

ニチニチソウ:戸村一代

早春から晩秋まで長い期間頑張って咲き続けます。暑い夏にも乾燥にも強い超強健なフラワーです。花びらは5枚で一重咲きです。自分にも何とか描けるのではと思いました。いつもの乱雑な手法になってしまいました。
【コメント】へこたれず取り組んでいただき、毎年レベルアップされていますので自信をお持ちください。この作品の白い花弁の彩色もうまくできました。ニチニチソウの葉の特徴もよく観察されたことにより正確に描かれています。

常緑ヤマボウシ:仲野美恵子

ヤマボウシは落葉が一般的ですが、常緑のヤマボウシは葉がツバキのようにツヤツヤで、実も個性的な形です。動きが出るように構図を工夫しました。
【コメント】葉のハイライト彩色に成功しており、常緑照葉樹のヤマボウシであることが分かる。左下の余白を活かし、右下から左上への伸び・流れを感じる構図です。筆使いが丁寧であり、妥協せず自分で確認しながら描き、決して力づくで描くことが無い方ですので何を描いてもこなせます。赤い実を加えることで緑の葉を引き立てています。木肌の色は茶系避けて無彩色とすることで木に目がいくことを避けています。緑色の色価も調整され、下の白花を主役化することに成功しています。

ウマノスズクサ:中村雅子

コロナをきっかけに登りはじめた弥勒山では自分が初めて知る植物が多くあります。この花はジャコウアゲハの食草として知られています。花の形が面白くて描きました。花の奥行きを出すのが難しかったです。
【コメント】独特のラッパ状の花を咲かせ、雌性先熟で自家受粉を妨げています。ポリネーターは小型のハエです。葉には毒性の強いアルカロイドを含み、ジャコウアゲハはこの毒物を体内に蓄積し、鳥などに捕食されないよう身を守るといわれています。構図は黄金律の原則に沿い、良く練られています。右端の直線と左側の曲線の対比も良いと思います。

聖護院大根:西井聖子

田舎移住、農家新入生の息子家族の作った大根。たくましく生きる家族を応援しつつ、美味しく舌つづみ!! 絵のポイントは葉ではなく大根。白い大根のどこにポイントを置けばよいのか? 葉の基においてみました。
【コメント】大根の球体が力強さを感じさせる。枯れた葉が最初に目を引くポイントになっており、そこから根、サイン、左の垂れた葉へと視線の右回転を誘導する構図になっています。丹精込めて栽培した大切な人の事をイメージしながら描くと結果に表れるのでしょう。そういえば正月に引越し屋さんに聞きました。東京から地方への引っ越しが急増していると。リモート就業の定着も背景にあるという。

さつまいも:久田陸昭

おとなりの家庭菜園。「アサガオの花が咲いている」と言って近づいたらさつまいも畑だったのでびっくり。初めて見ました。
【コメント】イモを斜めに配したことにより絵に動きと力強さが出ています。イモの赤紫色が花芯の色としてあちこちに散りばめられており、安心感の要因になっています。貴重なレアモチーフ、生まれて初めてお目にかかったモチーフ、2020年の会えて嬉しかったことの一つです。久田さんは、モチーフにこだわり、慎重な筆運びをされるようになりました。

ギボウシ:藤川悟

ギボウシの仲間と思われますが種類が判りません。園芸品種の丸葉の葉なら描き易かったのですが、この作品の葉は形が変形で描くのに苦労しました。
【コメント】
一旦完成された作品でしたが、更に手を加えられ、完成度が上がりました。完成した絵をしばらく眺めていると気づく改善点があるものです。よく計算された構図であり、色価の幅が広く、前後感も感じられます。藤川さん流の濁りの少ない色使いでみずみずしい鮮やかな作品になりました。陰によるメリハリを高め、緑色のバリエーションを増やしたことが功を奏しています。期待します。

シクラメン:星野弘子

シクラメンは2度目です。細部に気を付けながら。特に花が向かい合っている花の中心に。見たまま表現することと、葉っぱは濃い色をのせることで特徴ある表現を出せました。
【コメント】花の表情を描くのがうまい作者です。大雑把な筆使いを避け、狭い面積に注目して、観察してから彩色されるので色使いが慎重になり、そのことが功を奏しています。
ピンクの花を引き立てる陰色はグレーが無難ですが、汚さずメリハリを高めるグレーコントロールスキルが決め手です。

スイセン:前田八世位

水仙はシルクロードを通って中国に入り、海流に乗って日本に来たといわれている。伊豆や越前、淡路などの海岸で野生化し群生している。少し前になるが、越前海岸を通った折、海は荒波が立ち、雪が横殴りに吹雪いているのにスイセンはその寒さに耐え見事に咲いていた。まさに「雪中花」と呼ばれる由縁を実感した。12月に入ると我が家の庭にも水仙が次々咲き始め、その気品に触れ、香りを楽しんでいる。
【コメント】
俵万智さんの歌集「サラダ記念日」にある「水仙のうつむき加減やさしくてふるさとふいに思う一月」を思い出しました。頑張りには感服ですが無理をされないように、穏やかな気持ちの時に小さなモチーフに取組んで頂き、継続いただきますよう。

増田美和子:秋明菊

春に描きはじめて秋に仕上げました。長く放っておいたので描く気が無くなりました。画用紙を汚したり、決定線を何度も描き直したり、いつもすっきりと仕上がらないのが悩みです。
【コメント】
年間作品数が一番多い増田さん、昨年と比べてより丁寧に描かれるようになりました。草丈が高く節の間隔が間延びしたシュウメイギクを小さな画用紙に納めるために構図の工夫がなされています。決定線を薄く細い連続線で細部までキレイに仕上げると彩色が楽になります。

水野繁美:ポインセチア

12月が近くなると花屋さんにポインセチアが並びます。今はいろいろな色がありますが、私はやっぱり赤のポインセチアが一番好きです。赤と緑のクリスマスカラーで明るい気分になります。描くうえで鮮やかな赤を表現するのに苦労しました。
【コメント】透明水彩絵具の重色により所望の色を再現しています。下色と重色の選定とその濃度調整が決め手です。試し紙上でテスト&試行錯誤することがカギです。6枚の葉の緑色はそれぞれ異なり、色による立体感を出しています。ポインセチアの赤葉、緑葉彩色のポイントは色出しとハイライト作りです。彩色に先立ってハイライト色味を決め、塗り残しましょう。

筆柿:宮川信夫

筆柿を手にし、食する前に絵を、と思い描きました。この柿は別名「珍宝柿」と呼ばれ珍しい宝のような柿というそうで、果肉は茶色いゴマがたくさん入って甘い柿でした。
【コメント】
下に余白を設けることにより重量感を感じる作品になりました。わずかな葉先の曲がりにより絵に動きを出しています。平塗り、ドライブラシ、ウェットインウェットなど複数の筆使いを適用し塗分けてあります。

バターナッカボチャ:宮川祐子

ヒョウタンみたいだけどカボチャです。とてもかわいいので描きました。
【コメント】
このかぼちゃを食べたことがありますか?、果肉はオレンジ色でナッツの風味がするユニークなかぼちゃ。一般的なかぼちゃにくらべて水分が多いので料理レシピの幅が広いとか。濃厚な風味を活かしたポタージュにすれば、驚くほどのおいしさですって。ポタージュスープ、プリン、煮物、サラダ、グラタン、じゅるるーん! なので、切断面も描いてもらうと、よだれがタレる絵になるかしら。

三宅洋子:万両

万両は幸せや富の象徴として、縁起物とされています。赤色が一般的ですが、白い実の鉢を見つけ、「紅白」がうれっしくて描きました。人も植物も「一期一会」。ありがとうございます。
【コメント】細かく大きな作品です。実の数が多いと描くのに時間がかかります。実の丸みを出しながら実の重なりを活かして前後感を丁寧に塗り分けます。また、マンリョウの特徴である葉の縁のかまぼこ状の曲がり具合を描くのも手間がかかります。下の画像は、黄色い実の重なり部に陰影を与えつつ玉際をクッキリさせるように彩色しています。陰色はDavy’s grayに僅かな紫を加えた色です。洋子さんとの一会以来長年相手していただき幸せです。

パンジー:山口悦子

ベルベットの花を目指して描きました。まだまだ勉強不足。めげずに描いていきたいと思います。
【コメント】
ベルベットのような質感の黒いパンジーの難課題彩色に果敢に取り組まれました。まともに描くと文字通り「手」に負えない運筆を要するので、背景錯視効果を活用した心理学的な描画を採用するわけです。このパンジーの背景錯視効果は一部で表現されていますが、またの機会にベルベット、ビロード、ベッチン、ベルクロ彩色をレベルアップさせましょう。

プリンセチア:山口浩子

いただいたポインセチアが初のF6サイズの作品となりました。失敗も多く手直ししながらなんとか仕上がりました。
【コメント】
3本、葉の枚数が50枚以上の大作です。植物画1年生、ようやった!。汚れを感じないピンクに仕上がりました。ピンク色にバリエーションを持たせたことにより頂部が締まりました。葉色を地味色に抑えたことによりピンクが引き立ちました。

キキョウ:山田玲子

義母の好きな花でした。花を少しかたむける描写がむずかしく、後で一片を太めに修正しました。花弁の先をとがらせるように努めたのが自分では良かったかなと。
【コメント】
親族を想いながら描かれたのですね。悩みながら絵を続けてこられましたが、前作に引き続き、この1年で一皮脱皮されたような印象です。この作品は人間味というか、あるがままを感じ心がほぐされ、今までで一番気に入りました。

シュウメイギク:横山香代子

何も世話をしなくても毎年やさしく咲いているシュウメイギクが好きです。
【コメント】
柔軟性ある素直な筆使いです。シュウメイギクの特徴である葉の産毛はドライブラシで表現されました。凹曲面を有する白い花弁への立体陰付けがシュウメイギク彩色のポイントですが、何とかこなされました。身近な素朴な植物に美を感じて表現されるので、楽しみです。

オニユリ:吉岡昌子

鮮やかな色に戸惑い、花の彩色が難しかった。
【コメント】
2つの花の雄しべ、雌しべの違いが表現されています。開花してからの時間経過の差により花の表情が変化します。何でもない脇役、たとえば蕾の筋やハイライトを細部まで正確に描くことも大事です。花芯の鮮やかな色の彩色に苦労宇されたとのこと、オレンジ色の下地に透明度の高い赤系を重色する方法が基本です。シベの陰のメリハリを高め、葯の花粉の粒子感を高めることで、よりドラマチックになるでしょう。

蘭:和田眞里子

夏から冬にかけて咲き、花は緑色から黄色に変わります。香りは強くなく、品の良い蘭です。
【コメント】
自宅のランをモチーフにされています。一つひとつの花の構造は予想外に複雑です。これだけの花数をコツコツと彩色するご苦労はわかります。自分も経験しており、投げ出してしまったこともあります。若くて気力がないと描けないと実感。花だけでなく、根や葉を正確に描くことも大事ですので、きちんと観察して細部を確認しながら描かれると更に向上します。

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